ネットショッピングが普及し続けるなか、宅配大手の配送料値上げが続いています。
特に床材などサイズの大きい「大型配送物」は大幅な値上げとなり、これに伴い、2021年9月1日に壁紙屋本舗でも送料を改定しました。
心苦しいお願いとなりましたが、お客様のご協力に頼るだけではなく、少しでも送料負担を軽減させるべく送料を抑える商品開発にも力を入れています。
床材の中で1番人気の「クッションフロア」。
クッションフロアは元々「182cm巾」程度の大きいサイズが原型となります。大型配送物になるため、配送料値上げの影響を大きく受けています。
壁紙屋本舗はこのクッションフロアを「半分にカット」し、おまけに「ミミ(端)もカット」した「ハーフサイズ」のクッションフロアを生み出しました。
突きつけで施工できるという利便性もさることながら、サイズダウンにより送料を大幅に抑えることができます。
平米単価でいうとハーフサイズの方が割高になりますが、送料は安くなります。
こうなると「結局どちらがお得なの?」という疑問が浮かびますよね。
こちらの記事では、配送料と商品価格のコストを比較した「お得なクッションフロアの選び方」をご紹介していきます。
※料金比較は一般的な「住宅用クッションフロア」で算出しています。
デザインや種類により、価格や条件が異なるためご注意ください。
※2022年7月より、クッションフロアの切り売り単位が m(メートル)単位→10cm単位 に変更となりました。
※最低1m以上のご購入が必要です。
クッションフロアの配送料で比較
まずは、送料で比較してみます。
壁紙屋本舗の拠点である大阪から東京へ、それぞれ住宅用クッションフロアのハーフサイズとダブルサイズを配送した場合の送料を比べてみます。
地域別の配送料はこちら >>
※クッションフロア・ハーフサイズの送料は「壁紙など」、クッションフロア・ダブルサイズの送料は「床材など」の料金になります。
ハーフサイズ(巾約90cm)の送料 | ダブルサイズ(巾約180cm)の送料 |
---|---|
990円 | 2,390円 |
ダブルサイズの送料が2倍以上高い |
ダブルサイズは「大型配送物」の扱いとなり、ハーフサイズは通常宅配で配送できるため、当然送料は安くなります。
地域によって異なりますが、ダブルサイズの送料はハーフサイズの2〜3倍以上高くなります。
- クッションフロアの送料は、何メートルご購入いただいていも原則同一価格となります。一般的な住宅用クッションフロアは1ロール最大20m巻きとなり、それ以上の数量をご注文いただいた場合はロールが分割されます。特別なカット指定が無い場合は、ロールが分割されても送料の追加はありません。
- クッションフロアの幅は、ハーフサイズ(約90〜91cm)/ ダブルサイズ(約180〜182cm)と誤差があり、製品の規格によって異なります。
クッションフロアの商品価格で比較
次に、一般的な住宅用クッションフロアの商品価格で比較してみましょう。
ハーフサイズはダブルサイズを半分にカットした商品のため、同じ面積分購入する場合、ダブルサイズの倍の長さが必要です。
ハーフサイズ10cm単位の単価:110円 / ダブルサイズ10cm単位の単価:168円(※2022年7月時点)
ハーフサイズを1m(100cm)購入 (110円×数量10) |
ダブルサイズを1m(100cm)購入 (168円×数量10) |
---|---|
1,100円 | 1,680円 |
ハーフサイズを12m(1,200cm)購入する場合 (110円×数量120) |
ダブルサイズを6m(600cm)購入する場合 (168円×数量60) |
13,200円 | 10,080円 |
同じ面積分購入すると、ハーフサイズの平米単価が高い |
それぞれ1mあたりの価格は当然ハーフサイズの方が安いですが、同じ面積分購入する場合の平米単価で比べるとハーフサイズの方が割高になります。
ハーフサイズは、元々の大きさ(ダブルサイズ)を半分にカットして製造するため、その手間や工賃が上乗せされるからです。
しかし、ダブルサイズの両端にある「ミミ」という余白部分をカットした状態でお届けできるため、突き付けでの施工が可能です。クッションフロアの施工で難関とされる「ジョイントカット」が不要、そのまま並べて施工でき工程の手間を省けるというメリットがあります。
クッションフロアの配送料と商品価格で比較
ここまでの比較で、送料だとハーフサイズが安く、商品価格(平米単価)だとダブルサイズが安いということが分かりました。
「結局どちらの方がお得なのか?」という疑問には、「送料の差額」と「商品価格の差額」を比較する必要があります。
今回は、住宅用クッションフロアを同じ平米分購入し、大阪から東京へ配送する場合の、送料と商品価格の差をシミュレーションしてみたいと思います。
同条件に当てはまる人は少ないかもしれませんが、計算方法のご参考になれば幸いです。
配送料を含めた料金のシミュレーション
- 送料は、配送地域によって異なります。
地域別配送料はこちら >> - 大阪→東京への配送料金をもとに算出していますが、離島は追加送料がかかる場合があります。
- 価格は2022年7月時点の、佐川急便での配送料金となります。
- ご利用のWEBストアによって送料規定が異なります。こちらのシミュレーションは壁紙屋本舗・公式サイトでご購入いただいた場合の比較です。
ハーフサイズ10cm単位の単価:110円 / ダブルサイズ10cm単位の単価:168円(※2022年7月時点)
シミュレーション01:ハーフサイズ2m/ダブルサイズ1m 購入する場合
ハーフサイズを2m(200cm)購入 | ダブルサイズを1m(100cm)購入 | |
---|---|---|
商品価格 | 110円×数量20=2,200円 | 168円×数量10=1,680円 |
送料(大阪→東京) | 990円 | 2,390円 |
合計 | 3,190円 | 4,070円 |
結果 | ハーフサイズの方が880円お得 |
シミュレーション02:ハーフサイズ4m/ダブルサイズ2m 購入する場合
ハーフサイズを4m(400cm)購入 | ダブルサイズを2m(200cm)購入 | |
---|---|---|
商品価格 | 110円×数量40=4,400円 | 168円×数量20=3,360円 |
送料(大阪→東京) | 990円 | 2,390円 |
合計 | 5,390円 | 5,750円 |
結果 | ハーフサイズの方が360円お得 |
シミュレーション03:ハーフサイズ6m/ダブルサイズ3m 購入する場合
ハーフサイズを6m(600cm)購入 | ダブルサイズを3m(300cm)購入 | |
---|---|---|
商品価格 | 110円×数量60=6,600円 | 168円×数量30=5,040円 |
送料(大阪→東京) | 990円 | 2,390円 |
合計 | 7,590円 | 7,430円 |
結果 | ダブルサイズの方が160円お得 |
シミュレーション04:ハーフサイズ16m/ダブルサイズ8m 購入する場合
ハーフサイズを16m(1,600cm)購入 | ダブルサイズを8m(800cm)購入 | |
---|---|---|
商品価格 | 110円×数量160=17,600円 | 168円×数量80=13,440円 |
送料(大阪→東京) | 990円 | 2,390円 |
合計 | 18,590円 | 15,830円 |
結果 | ダブルサイズの方が2,760円お得 |
シミュレーション05:ハーフサイズ1ロール(20m)/ダブルサイズ10m 購入する場合
ハーフサイズを20m(2,000cm)購入 | ダブルサイズを10m(1,000cm)購入 | |
---|---|---|
商品価格 | 110円×数量200= 19,800円(※) |
168円×数量100=16,800円 |
送料(大阪→東京) | 0円 1ロール購入で送料無料!(※) |
2,390円 |
合計 | 19,800円 | 19,190円 |
結果 | ダブルサイズの方が610円お得 |
(※)ハーフサイズは、1ロール(20m)単位での購入で商品価格が割引&送料無料(北海道・沖縄・離島は対象外)になります。ハーフサイズを切り売りで17m10cm以上ご購入される場合は、送料を踏まえると1ロール(20m)ご注文いただく方がお得になります。
シミュレーションの結果より
01〜05までの比較を見ていると、数量の少ない場合にハーフサイズがお得だということがわかります。
今回でいうと01〜02の「ハーフサイズ4m/ダブルサイズ2m」のラインまではハーフサイズの方がお得でしたが、「ハーフサイズ6m/ダブルサイズ3m」を境に「ダブルサイズの方がお得」に切り替わりました。
ハーフサイズは「1ロール(20m)単位での購入で割引特典が生じる」というイレギュラーがありますが、それを除くと購入メートル数が増えるほどダブルサイズのお得感が増していきます。
配送地域(配送料)によってもどちらがお得かの逆転ラインは多少異なってくると思いますが、少量のクッションフロアが必要な場合はハーフサイズがお得になる可能性が高いということになりそうでしょうか……?
ところが、そうとも言い切れない条件がもう1つ存在します。
お部屋の形とサイズで異なる必要量
ここまでは送料や商品価格など定められた「料金」をもとに比較してきましたが、もう1つの重要なポイント。
それが、お部屋のサイズと形です。
実は同じ部屋に施工する場合でも、ハーフサイズとダブルサイズで必要量がちょうど2倍になるというものではありません。
お部屋のサイズや形によって、ハーフサイズの方が無駄なく使えるパターンと、ダブルサイズにした方がキリ良く使えるパターンが存在します。
クッションフロアの価格は種類によって異なりますが、ここでも住宅用クッションフロアを大阪から東京へ配送すると仮定し、お部屋別に比較していきましょう。
- ご購入は10cm単位となり、最低1m以上のご購入が必要です。
ハーフサイズ10cm単位の単価:110円 / ダブルサイズ10cm単位の単価:168円(※2022年7月時点) - 施工の際には巾ごとに10cm〜20cm程度の余白が必要となります。以下の比較では、必要巾ごとに10cmずつ余白を確保しています。
※自動計算フォームでは20cmの余白が確保されています。 - 木目柄のクッションフロアで一般的な、部屋の長手方向に木目の目地を揃えて敷く施工方法で算出しています。
- 部屋のサイズは、あくまで一般的なサイズを参考にした一例です。ご購入の際は、お部屋のサイズを測って必要量を確認してください。
江戸間6畳(261cm×348cm)のお部屋でシミュレーション
巾90cmのハーフサイズ
ハーフサイズが3巾必要
各巾10cmずつの余白を取ると
(348cm+10cm)×3巾=1,074cm→1,080cm
110円×数量108=11,880円
送料:990円
合計:12,870円
巾180cmのダブルサイズ
ダブルサイズが2巾必要
各巾10cmずつの余白を取ると
(348cm+10cm)×2巾=716cm→720cm
168円×数量72=12,096円
送料:2,390円
合計:14,486円
ちょうどハーフサイズ3巾程度で施工できるお部屋サイズの場合、ダブルサイズで購入すると、2巾目の半分ほどは無駄になってしまいます。
つまりこちらのケースでは、必要量を無駄なく購入できるハーフサイズの方がお得になります。
江戸間8畳(348cm×348cm)のお部屋でシミュレーション
巾90cmのハーフサイズ
ハーフサイズが4巾必要
各巾10cmずつの余白を取ると
(348cm+10cm)×4巾=1,432cm→1,440cm
110円×数量144=15,840円
送料:990円
合計:16,830円
巾180cmのダブルサイズ
ダブルサイズが2巾必要
各巾10cmずつの余白を取ると
(348cm+10cm)×2巾=716cm→720cm
168円×数量72=12,096円
送料:2,390円
合計:14,486円
ちょうどハーフサイズ4巾程度で施工できるお部屋サイズの場合、ダブルサイズで購入すると、ちょうど2巾分ほどということになります。
つまりこちらのケースでは、いずれの場合も必要量に近い量を無駄なく購入できますが、平米単価の安いダブルサイズの方がお得ということになります。
トイレ(84cm×174cm)でシミュレーション
巾90cmのハーフサイズ
ハーフサイズが1巾必要
各巾10cmずつの余白を取ると
(174cm+10cm)×1巾=184cm→190cm
110円×数量19=2,090円
送料:990円
合計:3,080円
巾180cmのダブルサイズ
ダブルサイズが1巾必要
各巾10cmずつの余白を取ると
(174cm+10cm)×1巾=184cm→190cm
168円×数量19=3,192円
送料:2,390円
合計:5,582円
一般的なトイレは、ちょうどハーフサイズ1巾ほどで施工できる大きさです。
つまり、ダブルサイズで必要な長さを購入すると面積の半分ほどが無駄になってしまうため、ハーフサイズで購入する方がお得ということになります。
- 木目のデザインは、部屋の長手方向(長い方の辺)に木目の目地を揃えて敷くのが一般的とされています。
- 目地の方向こだわりがない場合や、タテヨコどちらでも良いデザインの場合、ダブルサイズを1m購入することで面積の無駄を無くせる場合もあります。ただ、いずれにしてもダブルサイズは送料が高いため、全体価格としてはハーフサイズがお得ということになります。
必要量の計算方法について
▼クッションフロアの必要量について詳しく解説!
▼クッションフロアの必要量の自動計算はこちら
全国各地域への配送料について
壁紙屋本舗の配送拠点は大阪です。
配送料は地域によって異なりますので、下記リンク先の配送料をご確認ください。
地域別の配送料はこちら >>
※クッションフロア・ハーフサイズの送料は「壁紙など」、クッションフロア・ダブルサイズの送料は「床材など」の料金になります。
まとめ
送料のお得な、ハーフサイズ(シート巾約90cm)。
平米単価のお得な、ダブルサイズ(シート巾約180cm)。
お得なのはハーフサイズか?はたまたダブルサイズか?という疑問への答えは「必要量やお部屋のサイズによって異なる」ということがお分かりいただけたと思います。
加えて、ハーフサイズは幅が狭いので女性にも扱いやすく、ジョイントカット不要で施工の手間も省けるため、割高ながらもそれなりのメリットがあります。
つまり、お客さまにとってのベストなケースは、一概にコレと結論づけられるものではありません。
差額のボリュームや、ジョイントカットの手間などを考慮しつつ、「この程度の差額なら、少し割高になるけど手間の省けるハーフサイズが良さそう」や「少しでも金額を抑えたいのでダブルサイズにしよう」など、状況に応じご判断いただければと思います。
人気のインテリア商材「クッションフロア」は、配送料の値上げ問題と切っても切れないアイテムです。
悩ましいテーマですが、この記事が少しでも皆さまのお役に立つと幸いです。
その他にも、クッションフロアの施工に関する色々なコンテンツがありますので、ぜひ併せてご参照ください。