基本の生のり付き壁紙の貼り方マニュアルです。
初めて壁紙を貼る方も、壁紙補修を検討している方もまずはこの”無地編”をご覧ください。
壁紙の下地処理の方法、生のり付き壁紙の広げ方から最後の仕上げまで生のり付き壁紙を貼るに必要な情報をぎゅっと詰め込みました。
これを見ればきっと”壁紙 貼り方”のお悩みが解決します!
目次
生のり付き壁紙の動画で貼り方を見る!
壁紙を貼る前に、まずは動画で確認!
やぶれてしまった壁紙、どこまで剥がせばいいの?めくれた程度の壁紙なら剥がさなくても上から貼って大丈夫?
壁紙を貼るところにコンセントがある場合はどうしよう?パテはどうやって塗ればいいの?
下地や貼る前の下準備はもちろん、届いてから壁に貼るまでのポイント、そして重要な生のり付き壁紙を貼る施工方法をじっくりご紹介。
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下地処理からしっかり確認! 20分 完全版Movie
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写真と文で貼り方を見る!
生のり付き壁紙の貼り方ステップは、貼る前の準備(step1)から始まり全10ステップ。
簡単にまとめれば「下地処理」「壁紙を貼る」「余分をカット」の3ステップで完成ですが、それではあまりにも心もとないですよね。
壁紙屋本舗では皆さまの壁紙施工に関する不安・疑問を全部解決できるように、作業のポイントは1工程ごとに細かく画像とテキストでご紹介!
Step1 貼る前の準備
まずは大事な、壁紙を貼る為の施工道具たち。
貼られる場所や面によって多少変動しますが、基本の道具は以下10点!何に使うの・・・?というようなモノも、途中大活躍しますので、初めての方はまずご用意くださいませ。
用意するもの
※画像の仕様と一部異なる場合がございます。
外せるものを外す
- コンセント・スイッチのプレートは外しておきます。
- カバープレートを外すと、受け側のプレートが出てきますので、ドライバーでネジをまわして取り外します。
- これでOK。その他、カーテンレールやフックなど外せるものは外しておきます。
Step2 下地処理をする
壁の下地処理は壁紙を貼る前の大切な準備です。
下地処理の方法は、古い壁紙を「はがして張替える」場合と、古い壁紙を「はがさず重ね張りする」場合の2パターンご用意。
古い壁紙をはがす場合
- 壁紙を貼る壁面の端、周囲をぐるりとカッターで切れ目をいれます。
- 適当な場所にカッターで軽く切込みを入れ、きっかけを作ってはがし始めます。
- 薄い裏紙は残って大丈夫ですが、浮いている裏紙はきれいに取り除きます。
- 裏紙の厚みに段差ができたところはパテで平らにします。
- 丸一日以上置いてパテが完全に乾いたら、紙やすりで平滑に整えます。パテの粉が飛ぶのでご注意下さい。
はがさず重ね貼りする場合
- 古い壁紙をはがさず、重ね貼りする場合は拭き掃除をして下地を綺麗にしておいてください。
※壁紙がめくれて浮いている場合は接着剤などで補修して下さい。
※壁紙がやぶれて無くなっている場合はパテで段差を埋めて下さい。
Step3 壁に基準線を引く
貼る際の以外な落とし穴が、貼った壁紙が斜めになってしまうこと。
生のり付き壁紙は当店自慢の強力なのりが付いている壁紙なので、のりが乾くとしっかり壁紙が貼りつく為貼り直しができません。
貼る前にしっかりと基準線を引いていれば、壁紙の張替えは美しく仕上がります。
基準線を引く
- 天上付近、貼り始めの右端から90cmを測って印をつけます。
- 5円玉に糸を結んだものを用意し、つけた印から糸を垂らします。
- 糸に沿って、鉛筆で垂直な線を引きます。(点線でかまいません。)糸をとって、基準線の完成です。
天井高を測る
- メジャーで床から天井までの高さを測り、メモしておきます。
POINT:壁の途中では施工を中断できません。その日貼る壁を決めて、部屋の角など、きりのいいところで終わるようにしましょう。
Step4 壁紙を切って、じゃばら状にたたむ
生のり付き壁紙はロール状で届きます。
必要な長さに壁紙をカットした後、生のり付き壁紙を貼る際に重要なひと手間が「じゃばら状にたたむ」こと。
保護フィルムを剥がした時点で生のりは乾燥が始まります。のりが固まってくるともちろん壁紙の張り付きが悪くなります。
保護フィルムを剥がした後、生のり付き壁紙を綺麗にじゃばら状に畳むことにより、のり面同士が密着し乾燥を遅らせることができます。
サイドテープにのりが付かないよう真っ直ぐ綺麗に畳むことも重要ポイントです!
壁紙を切る
- マスカーで床をカバーした上で壁紙を転がして広げます。生のり付き壁紙の広げ方は間違えやすいので、動画でチェックしてください。
- 無地の場合は天井高+10cmの長さに壁紙をカット。
- フィルムをめくります。全部めくったら丸めて捨ててください。
ご自分でのりを塗る場合は、ローラーバケなどでのりを均一に塗ります。
じゃばら状にたたむ
- のり面どうしを合わせて、折り目が付かないようにやさしくたたみます。
- たたみ方をGIFアニメ、動画でどうぞ。
ご自分でのりを塗った場合は、10分程度おいてのりをなじませます。
1枚貼るごとにまた壁紙のロールを転がして、切って、フィルムをはがして…というのもちょっぴり手間ですよね。
最初の段階で必要分の壁紙をすべてカットし、フィルムを剥がしてじゃばら状にたたみ、作業場近くに置いておけば効率性がグンとアップしますよ!
相剥ぎに関する注意書きのある壁紙の場合
フィルムをめくる、じゃばら状にたたむという工程は行わず、フィルムを少しづつ剥がしながら貼り進めることをおすすめします。
●相剥ぎとは…糊と付けた「裏紙」同士が付着して、はがれてしまうこと。
Step5 1枚目を貼る
さあいよいよ壁紙を貼る作業です!
壁紙屋本舗の生のり付き壁紙は、のりをたっぷり付けているので貼る位置を失敗してしまっても、貼ってすぐならズラしたり貼りなおしたりすることが可能です。
のりがたっぷり含んだ壁紙はやわらかくなっているので、あせらずゆっくりと張替えていきましょう。
- たたんだ壁紙を足元に置いて、端を持ち上げて広げます。
- 上下に5cm程度の余分を作り、だいたいの位置に貼りつけます。
- 右側を下の方に貼りつけ、わざと大きくたるみを作ります。
- 壁紙の左端を基準線に合わせていきます。のりをたっぷり塗ってあるので貼りつけてからずらすことができます。
- 左端のラインが決まったら、なでバケで左端の空気を抜きます。
- 右端を持って壁紙を起こし(めくり)ます。なでバケで圧着した左端はめくらないように。
- 壁紙の真ん中あたりを左から右に、手でなでつけて、しわを伸ばして貼りつけます。
- 次は真ん中から斜め上に。
- 続いて真ん中から斜め下に、手でなでてしわをだいたい伸ばします。
- だいたい貼れたら、なでバケを使って図の順番に空気を抜いて全体を圧着します。
Step6 余分をカットする
無地の生のり付き壁紙の場合、Step4で紹介したように天井高+10cmの長さにカットをおすすめしています。
理由としては、出だしの壁紙のカットが真っ直ぐでない場合や、貼る面が水平垂直になっていない可能性があるからです。
お家も築年数が長くなると、どうしても歪みなどが生じてきてしまいます。壁紙の余分を出してあげることで、隙間なくお部屋にぴったり合ったサイズの壁紙に仕上がります。
余分に折り目を付ける
- 指先で隅をなでて、壁紙を入隅に送り込みます。
- 竹べらを使い、まずは右端のタテの隅から壁紙に折り目を付けます。
- 次に上下のヨコの折り目をつけます。角は二つ折りにするのがポイント。
地ベラをあてて余分をカット
- 地ベラを角にしっかりあてて、カッターで上下の余分からカット。角は2枚重ねで切ります。切り始めたら、カッターを壁から離さずにスライドさせながら切って下さい。
- 次に右端のタテの余分も同様にカットします。
POINT:地ベラをあてる向きがちゃんとあります。刃がとがった方を角に入れ、丸くなっている方を切り進める方向に向けてください。
のりをふき取る
- カットした余分を取り除いたら
- スポンジを濡らして固く絞ります。
- 周りの壁や巾木についたのりふき取ります。のりが残っていると変色の原因になるので、しっかりとふき取ってください。
Step7 2枚目を貼る
壁紙の2枚目を貼る際は、左右に付いているサイドテープがポイントです。
1枚目と2枚目のジョイント(つなぎ目)部分を、サイドテープを目安に合わせられたら、後の貼り方は1枚目と同じ工程。
撫でバケを使った空気の抜き方が1枚目と反転しているので注意!
- 1枚目のサイドテープを外します。
- 2枚目をだいたいのところに貼りつけて、左端を下げてたるみを作ります。
- 右端を4cm程度(テープの巾分ぐらい)まっすぐ重ねていきます。
- 右端のラインが決まったらなでバケで空気を抜きます。
- 左端を持って壁紙を起こし(めくり)ます。なでバケで圧着した右端はめくらないように。
- 壁紙の真ん中あたりを右から左に、手でなでつけて、しわを伸ばして貼りつけます。
- 次は真ん中から斜め上に。
- 続いて真ん中から斜め下に、手でなでてしわをだいたい伸ばします。
- だいたい貼れたら、なでバケを使って図の順番に空気を抜いて全体を圧着します。
余分をカット
- 一枚目と同様に、指先で隅をなでて
- 竹べらで折り目を付けて
- 上下の余分をカットしたら、スポンジで周りを拭いておきます。
Step8 ジョイント(つなぎ目)をカット
壁紙を貼る上で緊張するのがジョイント(つなぎ目)部分ですよね。ジョイント部分がピタッと綺麗におさまったらとても気持ち良いものです。
カッターの切れ味は抜群に良い状態で挑んでくださいね!
ジョイントをカット
- カッターの刃はこまめに折って、常に切れ味の良い状態にしておきます。 ジョイントカットの際は必ず折りましょう。
- 少しめくって、重なり具合を確認します。
- 重なり合っている真ん中あたりを2枚重ねで切っていきます。しっかり壁面に押し当てた地ベラにカッターの刃を沿わせてカットします。刃は壁から離さず【地ベラを下にずらす】⇒【カットする】を繰り返します。
- 壁紙2枚だけを切ります。下地まで切ってしまわないように注意が必要なので、壁紙の切れ端などで力加減を練習するのが◎
「ジョイント下敷き」を使うのも手です。 -
一番下の数センチのところは、地ベラのとがった方を下にして、下から上に切ります。
余分を取って圧着
- カットした余分を取り除きます。
- ジョイントをめくって、2枚目の裏についてるテープと、1枚目の余分も忘れずに取り除いてください。
- ジョイントローラーでつなぎ目を圧着します。もし隙間が開いてしまっても、補修する方法があります。(Step10にて)
Step9 最後の一枚を貼る
いよいよ最後の1枚です。
残りの壁巾+10cmの横巾にカットし、後の工程は1枚目と同じ。完成までもうすぐ!
残りの巾を測って壁紙をカット
- 最後の一枚まできました。残りの壁の巾を測ります。
- 壁紙をじゃばらにたたんだまま、残りの壁巾+10cmの横巾にカットします。
最後の一枚を貼る
- 貼った壁紙のサイドテープを外します。
- 4cm程度(テープの巾分くらい)を重ねて貼りつけます。
- なでバケで空気を抜きます。
- 指先で隅をなでて、壁紙を隅にやさしく送り込みます。
- タテの隅に竹べらで折り目を付けます。
- 角を2つ折りで、上下のヨコの隅に折り目を付けます。
- 指先で隅をなでて、壁紙を隅にやさしく送り込みます。
- タテの隅に竹べらで折り目を付けます。
- 角を2つ折りで、上下のヨコの隅に折り目を付けます。
- ジョイントをカット。
- 余分を取って
- ジョイントローラーで圧着します。
Step10 周囲にコーキング剤を補填する
最後にひと手間掛けることで、張替えた壁紙はさらに美しく仕上がります。
コーキング剤を補填することによって、張替えた壁紙の剥がれ・めくれの防止になります。
さらにカット部分の隙間の補修にも。ジョイントカット失敗しちゃった!という方もご安心ください。コーキング剤と合う色の壁紙であれば、気になる隙間もカバーできます!
周囲にコーキング
- コーキング剤の口を斜めにカットします。(コーキング剤とは初心者セットについている「ハンドコーク」もしくは「ジョイントコーク」 や 「ペネット」などです。)
- 隅にコーキングを注入していきます。
- 指でなぞってならします。時々指をスポンジでふき取りながら行ってください。
- かたく絞ったスポンジで軽く拭き取ります。
- 使い終わったら口を拭いてフタをし、日の当たらない場所に保管します。
ジョイントの隙間を補修
- ジョイントの隙間が開いてしまった場合は、白などコーキング剤と合う色の壁紙であれば目立たなくすることができます。
- 隙間にコーキング剤を注入して
- 指でなでて、なじませます。
- かたく絞ったスポンジで軽く拭き取ります。
- 目立たなくなりました。
隙間補修におすすめ「ペネット」はこちら>>
完成
壁紙を張替えれば、お家は驚くほど生まれ変わります。
すべてを張替えなくても、まずは最初の1歩として気になる箇所やアクセントとして1面だけ張るのはいかがでしょうか。
見た目が変われば気分も変わります。自分のペースで、自分に合った壁紙を貼ってお部屋をもっと楽しみましょう!