植物由来100%の壁紙FLAX WALLPAPERに新しく仲間入りした「Eso Studio(エソ・スタジオ)」シリーズ。
シンプルなインテリアのアクセントとして、ナチュラルなお部屋におすすめです。
FLAX WALLPAPERについては別の記事で詳しくご紹介していますが、本記事では新シリーズ「Eso Studio」のデザインや制作のコンセプトについて、その魅力をお伝えしたいと思います。
Eso Studio(エソ・スタジオ)のサスティナブルなものづくり
Eso Studio(エソ・スタジオ)は米国・ミシガン州を拠点に活動する、女性トリオによるデザインスタジオです。
「Eso」はギリシャ語で”内”を意味する言葉。人類が共有する「自然界とのつながり」がデザインに込められています。
既存の美から新たな美を生み出すことに関心を注ぐ、ジェイミー(写真左)。
テキスタイル業界の無駄の多さに課題を見出した、ハンナ(写真中)。
自然の素晴らしさや儚さにフォーカスした作品を手掛ける、アン(写真右)。
インテリア業界やテキスタイルデザインのバックグラウンドを持つ3人は、同僚から、友人へ、そしてビジネスパートナーへと関係を発展させました。
環境にやさしい天然染料のアートとハンドメイドのプロセス、インテリアデザインを融合させたいという共通の思いで結ばれています。
手染めのテキスタイルデザインを壁紙に
Eso Studioの基盤となっているのは、サスティナビリティに焦点を当てた創作活動です。
始まりは、2017年。
レストランを営むハンナの実家から廃棄される野菜やその皮、また、花屋で売れ残った植物などを引き取り、染色によりテキスタイルを生み出す試みを始めます。最初の数年は天然染料で手染めしたスカーフなどを制作していましたが、このデザインにもっと大きな可能性を感じ始めました。
再現がほぼ不可能な、自然が創り出すユニークなシミや緻密な模様。
ー染色から生み出されるテキスタイルは、アートであり、科学であり、マジックだ。
そう彼女たちは言います。
ーこの天然染料で手染めしたファブリックのテキスタイルを壁紙にすれば、外の世界に広がる癒しの力をもっと部屋の中に取り入れることができるのではないか。
こうしてファブリックを高画質でスキャンし、リピートパターン(柄の繰り返し)をつけ、壁紙を制作したのです。
自然界からインスピレーションを受けデザインされた壁紙は、安らぎのエネルギーを生活空間にもたらしてくれる。そう確信したEso Studioは、本格的に壁紙やインテリアアイテムの制作へと活動をシフトさせていきました。
Eso Studioシリーズにおすすめのインテリアスタイル
Eso Studioシリーズのデザインは、どんなお部屋に合うでしょうか。
相性が良い2つのインテリアスタイルと、イメージを膨らませる方法をご紹介したいと思います。
自然をインテリアに取り入れる「バイオフィリック・デザイン」
新型コロナウイルスの流行やサスティナブルな思考と共に注目を浴びている「バイオフィリック・デザイン」という言葉をご存知ですか?
1984年にアメリカの生物学者エドワード.O.ウィルソンによって提唱された「人は本能的に自然の風や木々、水の流れなどに接することで幸せを感じられる」という考えが「バイオフィリア」。「バイオ=生命・自然」と「フィリア=愛好・趣味」という言葉から生まれた造語で、その概念を反映させた空間デザインの手法が「バイオフィリック・デザイン」です。
バイオフィリック・デザインにはいくつかの定義があり、その一部をご紹介します。
- Sunlight:自然光を活用すること
- Plants:植物を取り入れること
- Natural materials:自然素材を使うこと
- Natural colors:自然界にあるような大胆な色彩を取り入れること
こうしたコンセプトを取り入れることで、ストレスの軽減、集中力や幸福度のアップなどが期待できるといいます。屋内で過ごす時間が増えたコロナ禍で癒しを得る方法に、また快適なオフィスづくりといった公共の空間にも活用されています。
自然界からのインスピレーションや自然界から得た素材を用いて制作されたEso Studioのデザインや色彩は、バイオフィリアの概念にぴったりの壁紙です。
和と北欧のミックススタイル「ジャパンディ」
「ジャパンディ」とは、Japanese(和)とScandinavian(北欧)のテイストをミックスしたインテリアスタイルのこと。近年インテリアのトレンドとして注目を集めるスタイルで、コンセプトは以下の通り。
- Simple:シンプルであること
- Minimal:必要最低限のものを機能的に配置すること
- Natural materials:自然素材を取り入れること
バイオフィリック・デザインとの共通項もあり、こちらもナチュラルさや自然素材がキーワードとなったスタイル。
ミニマルな空間に、飽きのこない自然由来のデザイン。Eso Studioのテキスタイルには、そっと暮らしに寄り添ってくれるようなやさしさがあります。素材や作り手の思いなど、アイテムのバックグラウンドにこだわりたい方にもおすすめです。
イメージボードを使って相性を確認
実際の空間で想像するのが難しければ、家にある素材や小物、壁紙のサンプルなどを使った「イメージボード」を作ってみるのもおすすめです。
素材や色との相性を確認することで、漠然としたイメージを具体化してくれます。
FLAX WALLPAPER × Eso Studio|亜麻壁紙とEso Studioの出会い
Eso Studioがオリジナルで制作している壁紙は、天然染料で染めたファブリックのテキスタイルを高画質でスキャンしFSC認証紙にプリントされています。
当然彼女らの意思に沿ったサスティナブルなアイテムなのですが、壁紙屋本舗は「このデザインをよりナチュラルな素材にプリントしたら、もっと魅力的な壁紙になるのでは?」と考えました。
そこで浮かんだのが、亜麻繊維とビスコースレーヨン、自然素材100%から生まれたFLAX WALLPAPER(フラックスウォールペーパー)とのコラボレーションです。
Eso Studioのオリジナル壁紙は61cm巾と少し大きめのサイズですが、FLAX WALLPAPERは48cm巾。日本の住宅でも使いやすいサイズ感でEso Studioのオリジナルのデザインを楽しめます。
天然染料で染められたナチュラルな色味のデザインは亜麻の素材感や素朴な風合いとの相性が良く、デジタルプリントでありながら、まるで布を手染めしたような雰囲気を味わうことができます。
Eso Studioシリーズ・デザイン紹介
AVOCADO(アボカド)
Avocado(アボカド)は、リサイクルされた植物や鉱物を手染めしたテキスタイルをもとにデザインされています。
豊かな色彩のパターンと大きなリピートは、どんな空間もドラマチックに演出してくれます。
BLUEBERRY CRUMBLE(ブルーベリークランブル)
Blueberry Crumble(ブルーベリークランブル)は、リサイクルされたバラの花びらと鉱物を組み合わせ、手染めしたテキスタイルをもとにデザインされています。
大胆な柄は、アクセントウォールや華やかさをプラスしたい空間に最適。
CATALINA(カタリナ)
Catalina(カタリナ)もAvocadoと同じく、リサイクルされた植物や鉱物を手染めしたテキスタイルをもとにしたデザイン。
深みと質感にあふれたボーダー柄は、アメリカのアリゾナ州に位置するサンタ・カタリナ山脈の縞模様からインスピレーションを得て生まれました。
SAND STRIPE(サンドストライプ)
Sand Stripe(サンドストライプ)は、地元のレストランから引き取ったアボカドの種で手染めしたテキスタイルから生まれたデザインです。
この大きなボーダー柄は、夏の風によって形作られるミシガン湖の砂の動きを表現しています。
TIGER EYE(タイガーアイ)
Tiger Eye(タイガーアイ)は、藍染に見られる伝統的な染色技法にインスピレーションを得たデザインです。
日本では6〜7世紀頃から盛んになったとされる「絞り」という技法で、折る、縛る、留めるなどした布を染色液に浸けて柄を生み出します。
染色液は、地元のレストランから引き取ったタマネギの皮から作られたもの。その淡い色や繰り返される柄の構造が、ゆったりとした雰囲気を演出してくれます。
おわりに
自然を感じるEso Studioのサスティナブルなデザイン。
デザイナーの思いやデザインのコンセプトを知ると、その魅力をより感じることができますね。
ぜひこの壁紙を貼ってみたいと思った方は FLAX WALLPAPERの施工方法 も参考になさってください。