建物を建てる上で欠かせない素材といえば木材ですよね。
建築としての木材の使用は、建物内部だけに留まりません。建てる際の足組の一部としても活躍しています。
「足場板」や「巾木」など一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
今回ご紹介するOLD WOOD BOARD(オールドウッドボード)は、アップサイクルという考えを元に、一般家庭でも使いやすいサイズにカットしたリメイク古材です。
アップサイクル??と聞きなれない言葉が出てきましたが、NEXTリサイクルと世界で注目されているキーワードについてまずはご説明させていただきます。
リサイクルのその先”アップサイクル”
アップサイクルとは
アップサイクル(upcycle)
廃物をそのまま再利用するのではなく、商品としての価値を高めるような加工を行うこと。古布や廃材を用いて、しゃれた小物を作るなど。→リサイクル
引用:コトバンク
アップサイクルの元祖といわれるFREITAG(フライターグ)は、トラックの幌(ほろ)を再利用して作られたメッセンジャーバックが有名ですね。素材の耐久性だけでなく、幌のどこを使うかでデザインが変わる”世界に一つだけのバッグ”として根強い人気をもつアイテムです。
また、海洋プラスチック廃棄物や違法な深海魚網を使ったトレーニングウェアやシューズの開発を行うadidas(アディダス)など、ファッションやデザインを先駆けに、様々な分野で今注目されています。
つまるところ、リサイクルとは原料に戻し再循環を行うこと。アップサイクルとは、元の製品を原料に戻すのではなく、元を活かしつつさらに良い物に仕上げていくということです。
建築資材のアップサイクル
ここで本題のオールドウッドボードへ話を戻します。
建築現場で使用された足場板や巾木は、解体後は破棄されるのが一般的でした。
それはもったいない!と、時代のニーズに沿って破棄ではなくリサイクルという形で解体された足場板が市場に出回るようになってきました。
しかし現場で使用されていた足場板は厚みがあり、1枚あたり1m〜3mと長く配送コストも掛かってしまいます。さらに使えるサイズに加工するのも一苦労。なかなか一般家庭では手が出しにくい代物でした。
オールドウッドボードも元は足場板のサイド部分に使われていた巾木を使用しています。
古材ならではの使い込まれた味を出し、厚みも薄い。ただしそのままだとやっぱり長い!ということで、アップサイクルに着目し、まずは扱いやすいカットサイズの加工を実現しました。
それではここからさらにオールドウッドボードのポイントと、壁紙屋本舗が提案するアップサイクル加工をご紹介。
オールドウッドボードのポイント
味ある巾木古材
一軒の家や建造物の始まりから終わりまでを支えた足組巾木。
建築現場で実際に使用されていた為、降り注ぐ日を浴び、雨に耐え、飛んでくるペンキやコンクリ―トなどを受け止めた巾木は、人工的に加工された「古木風」「ビンテージ風」にはない一点一点違った“自然な味”があります。
使いやすいサイズ感
先にも述べましたが、足場板は1m〜3mと長いものが多く、配送コストやカット手間が生じます。
その点オールドウッドボードは長さ15cm〜45cm、幅約14、15cm程度と少し小さめで手軽にアレンジしやすいサイズ感となっています。
足場板より薄く加工がしやすい
オールドウッドボードの厚みは約1.5cmと、足場板に比べ半分程度の厚みなので加工がしやすいです。
1.5cmでもリメイク材として十分な厚みなので、様々な場面でお使いいただけます。
壁紙屋本舗×アップサイクル
それでは壁紙屋本舗が提案するアップサイクル術のご紹介!
Wall hook ~古木で作る壁掛けフック~
魅せる収納として人気の壁掛けフック。
サイズ感そのままにセリアやホームセンターで買ったフックを取り付けるだけのお手軽インテリア。
定番のアイアン金具でヴィンテージ風、真鍮や取っ手をを合わせてフレンチシャビーなど、パーツを合わせて自分だけのオリジナル壁掛け収納に。
お気に入りのドライフラワーを飾ったり、ちょっとしたメモ、掃除道具の保管などなど色々使えちゃいます。
Wall shelf ~ウォールシェルフ~
棚受けをつけて簡単ウォールシェルフの出来上がり。
定番のアイアンや真鍮金具の棚受けもいいけれど、余った革紐+壁紙でナチュラルなワンランク上のウォールシェルフに仕上げてみました。
お気に入りの写真や本をおしゃれに飾ってみましょう!
Cube box ~キューブボックス~
見せる収納として人気のキューブボックス。
完成品を買うのではなく、自分好みのサイズを作ってみませんか?
DIY初心者でも作りやすく、重ねたり並べたり使い方は自由自在。
ワイヤーラックと合わせれば、古木の風合いと合わさってインダストリアルな収納スペースの出来上がり。
壁のペンキ:イマジン ウォールペイント【238】クワノハ
床:パーケット柄 クッションシート ナチュラルオーク
キューブボックスの作り方
- 板をカットする
- カットした板を四角になるように組み立てる
- 完成!
Wall planter ~室内に壁掛けプランター~
使用壁紙:国産壁紙 SLW-2569 ※販売終了しました
フェイクグリーンやドライフラワー、エアープランツなど好きな植物を飾りましょう。
ピンで直接留めたり、試験管やメイソンジャーを取り付けてみたりアレンジは様々!
床や棚に置いていたグリーンも、目線が変わると部屋を一層彩るアイテムに。
壁のペンキ:イマジン ウォールペイント【238】クワノハ
壁掛けプランターの作り方
- 板を壁に取り付ける
- 板に瓶などを固定する
- 完成!
Planter rack ~プランターラック~
4つのパーツを組み合わせてプランターラックに。ワックスで深みを出してもいいし、古材そのままの褪せた色合いを楽しんでグリーンを主役に。
壁のペンキ:イマジン ウォールペイント【238】クワノハ
床:パーケット柄 クッションシート ナチュラルオーク
プランターラックの作り方
- 板をカットする
- カットした板を組み立てる
- 完成!
Signboard ~サインボード~
おしゃれな雑貨屋さんやカフェで見かけるヴィンテージウッドの看板をDIY。
ワックスやペンキでお好みのステンシルを楽しんで。
写真はantique waxのwhiteでステンシル。
サインボード/看板の作り方
- 土台になる脚を組み立てる
- 脚に板を取り付ける
- 取り付けた板にステンシルをして完成!
plank wall ~壁をリメイク~
玄関やテレビボードの背面などに古材を使ったWOODなアクセントを。
本物の木のぬくもりと凹凸感が魅せる陰影、ヴィンテージの風合いをお楽しみください。
古材壁の作り方
- 壁のサイズを測る
- 壁に板を取り付ける
- 完成!
切り口について
オールドウッドボードは一枚の板をカットして作成しているので、短辺の側面が木材本来の黄褐色な場合があります。
表面との色の差が気になる場合は、木部用ワックスの使用がおすすめです。
まとめ
技術が発達し、木材以外にも様々な素材が日々誕生し、精巧なフェイクも身近に溢れるようになりました。しかし木材というのは年月が経てば経つほど魅力が溢れ、何年経ってもぬくもりが褪せることはありません。
ただ買って取り入れるだけでなく、自分なりのアイデアをひとつプラスして作ることを楽しみ、長く愛せる特別なインテリアアイテムを生活に取り入れてみませんか。
“古材ならではの味”と”たった一つのオリジナル”
リメイク古材、OLD WOOD BAORD(オールドウッドボード)を是非お楽しみください。