公開日:2019.11.01
こんにちわ。
壁紙屋本舗・スタッフのウエマツです。
素人でもできる壁紙施工のHOW TOや、おすすめアイテムの紹介を軸にお届けしているコンテンツ「ホンポのよみもの」。
時にペンキにまみれ、時に壁紙に巻かれ、時に1日コーキング剤を這わせ、ドのつく本気でDIYの指南書を発信しております。ですがたまには肩のチカラを抜いて読んでいただける(そして肩のチカラを抜いて書ける)よみものがあっても良いのではないか、そんな経緯でスタートします「ホンポのひとこま」。
私たちの日常、会社のコト、スタッフのこと、壁紙のコト、壁紙もDIYも関係ないこと(もはやただの呟き)、そんなゆる~いコンセプトでお届けできたらと思います。
ぜひ水曜日のコラムと合わせて、皆さまのリラックスタイムのお供に仲間入りできるとうれしいです。
さてここから本題に突入。
突然ですが、壁紙屋本舗には夢があります。
それは「壁紙のおもしろさ」をひとりでも多くの皆さまに知ってもらうこと、そして「壁紙愛」を世界中に広めることです。
そのために壁紙を壁紙として壁に貼るだけではなく、とにかく壁紙を軸に考え得ることを考え尽くし日々おもしろそうなコトを見つけては挑戦しています。
ということで、本日は私たちが壁紙で挑戦してきた軌跡の一部をご紹介。
インテリア・小物リメイク編
通常のクラフトペーパーなどに比べ、丈夫でデザイン性の高い壁紙は家具のリメイクや工作などにも適しています。壁紙の活用法はこれまでも「ホンポのよみもの」やメルマガをはじめ、色々な機会にご紹介してきました。
EXAMPLE 01|額縁に入れて
EXAMPLE 02|テーブルクロスとして
EXAMPLE 03|家具のリメイクに
EXAMPLE 04|工作に(リボンのカチューシャ)
このあたりは、なるほどね~そんな活用法もあるのね~というレベルかと思います。
しかし、壁紙屋の挑戦はこんな「なるほどねレベル」では終わらなかったのです。
車に壁紙を貼る
これまでの挑戦の目玉とも言える軌跡がこちら、「車に壁紙を貼る」!
我らが社長・ハマモトが行った世界初の試みでした。
スタッフが日常業務に活用している社用車・通称ピートカー。
なぜ「ピートカー」と呼ばれているのか。
それは、初めてその車体にまとった記念すべき壁紙が、オランダ発の輸入壁紙「ピート・へイン・イーク」デザインの SCRAPWOOD
WALLPAPERシリーズ だったから。
その後もこのシリーズが貼り換え常連となり、呼称として定着します。
改めて振り返ってみたところ、創始者ハマモトまで「そんなにあったんか」と驚く貼り替え歴。
初代から、2019夏に貼り替えたばかりの第7形態までのヒストリーを一挙ご紹介します!
ORIGINAL|ピートカーがピートカーとなる前
紅の車体が眩しく初々しい。まさかこのあと貼られ・剥がされまくることを知る由もないピートカー。
FORM 01|2011 SCRAPWOOD WALLPAPER / PHE-03
記念すべき第1形態。
オランダの家具デザイナーPIET HEIN EEK(ピート・へイン・イーク)と壁紙業界をイノベートし続けるNLXL社がコラボしたコレクション。廃材を使い素材の新たな魅力を引き出すSCRAPWOOD(スクラップウッド)シリーズから、絶大な人気を誇るペイントウッド。
FORM 02|2012 SCRAPWOOD WALLPAPER / PHE-06
第2形態。SCRAPWOOD(スクラップウッド)シリーズよりフラットなウッドのパッチワーク柄。
第1・2形態の車体のアルファベット部分は転写式のステッカーを使用しています。
FORM 03|2013 SCRAPWOOD WALLPAPER / PHE-01
第3形態。SCRAPWOOD(スクラップウッド)シリーズより、落ち着いたトーンでまとまったクリームホワイトのウッド柄。
車体のアルファベットは、中からは視界が遮られず外からは柄が見えるシースルーフィルムにプリントしています。バスの車体広告などでよく使われているものですね。
FORM 04|2015 RULERS WALLPAPER / MRV-05
第4形態。SCRAPWOOD(スクラップウッド)シリーズを手掛けたNLXL社が優れたアイディアを形にするために新しい切り口で立ち上げたブランド「NLXL LAB」より、定規をモチーフにしたデザインPRINTED
RULERS(プリンテッドルーラーズ)シリーズ。
同社より「日本っぽい背景で撮って」と依頼を受け、京都・嵐山の竹林などを駆け巡ったピートカー。
FORM 05|2016 denim sheet
第5形態。はじめて輸入壁紙から離れます。本物のデニム生地でできた粘着シート。
窓のフチや取っ手、カーブミラーにはレザー調の粘着シートを貼りました。
ポップなミニカーみたい。
FORM 06|2017 SCRAPWOOD WALLPAPER / PHE-05
第6形態。SCRAPWOOD(スクラップウッド)シリーズに戻り、黒の力強さを感じる珍しいブラックのウッド。
貼り換え途中の写真しか発見できませんでしたが、入社2年目の私はこの形態から実物を目にしています。かなりビンテージ感の強い風合い。
FORM 07|2019 Vintage Wallpaper
これが現在、第7形態!この2019夏に貼り替えたばかり。
旧西ドイツ・オランダ・ベルギー・イギリス・フランスなど1950年代~1970年代のビンテージ壁紙をコラージュ的に貼っています。
Beforeのダークカラーから一転、完成時には社内が沸きました。
2011年以降、ほとんど毎年と言える勢いで貼り替えています。
次の貼り換えがいつになるのか分かりませんが、そんなに遠くない先だろうことが予想されます。
ちなみに壁紙を車体に貼る際は種類に応じて壁紙用の強力のり、もしくはボンドを使用し、ニスでガチガチにコーティング。SCRAPWOOD(スクラップウッド)シリーズの輸入壁紙で約6ロール(1ロール:巾48.7cm × 長さ9m)の量を使用しています。
1回の貼り替えにも相当のエネルギーを要しますが、壁紙を日々目にしている私たちでさえ貼り替えられた車体を見ると何とも言えない高揚感があるのです。
え、これ壁紙!?
そう言ってもらえるお声を燃料に、壁紙屋の夢を乗せピートカーは今日も走ります。
壁紙でつくるコスチューム
ノスタルジックな世界観
以前定期的に発行していた「WALLPAPER WORLD」というフリーマガジン用に撮影したイメージです。
ピートカーの第7形態にも使用した「ビンテージ壁紙」特集のため創り上げられたノスタルジックな世界観。
背景が全面壁紙だということはお分かりになると思いますが、写真のなかの2人が着用しているワンピースもヴィンテージ壁紙を使って作られたもの。
紙なので普段使いはできませんが、ビンテージ壁紙で創り上げられた世界観に見惚れて思わずタイピングの手も度々止まってしまいます。
かわいいって罪。
ドールセットのコンセプトで
同じく「WALLPAPER WORLD」掲載用に撮影したイメージ。
“箱型のパッケージに入れて売られているドールセット”に見立てたBOX内の世界観を壁紙で創作。モデル着用の衣装(ベストやワンピース)にも壁紙を使用しています。
特に輸入壁紙のデザイン性は高く、洋服のテキスタイルデザインとしても映えるクオリティ。
授賞式の衣装
2014年、楽天市場ショップオブザイヤー授賞式に参列した社長ハマモト(写真中)と壁紙屋本舗・店長のハヤシ(写真右)。
個性の光るチョウネクタイとベストがMade by 壁紙。燕尾服も壁紙でという案はポシャったそうな。
ショーウィンドウのディスプレイ
こちらは、壁紙屋本舗を運営するフィルの本社1階に入るWALPAのショーウィンドウ。輸入壁紙を専門に取り扱う壁紙屋本舗の姉妹店です。
社内スタッフも思わず立ち止まって息をのむ、おそらく壁紙史上最高に和を追求した挑戦だったのではないかと想像します。
制作スタッフによると「壁紙は実際の生地に比べるとハリがあるので、シワの入り方をきれいに見せるのが難しかった」とのこと。
実物を間近で見ても着用できてしまいそうな完成度。
感動しすぎて3度凝視しに行きました。
私たちの壁紙愛と挑戦
とある「ひとつ」の可能性を究極まで追求するってとても創造的でおもしろい行為だと思います。
壁紙を愛するあまりに思いついてしまう突飛なアイデアも、我々の脳内フィルタを通過するとそれは笑い話ではなく本気の挑戦へと変わる。
まさに壁紙への愛の結晶とも呼べる挑戦の軌跡なのでした。
「壁紙から広がる世界」を楽しむ方の存在は今日の我々を奮い立たせ、明日の我々の原動力となっています。
私たちの壁紙愛がひとりでも多くの皆さまに伝わり、そして願わくば、ひとりでも多くの皆さまに伝染してゆけば何よりです。
これからも壁紙屋本舗の、壁紙屋本舗による、壁紙のための挑戦は続きます。
TO BE CONTINUED・・・!
「あなたの番です」が終わりしばらく落ち込んでいたけど今は「同期のサクラ」に夢中。入社2年目、無趣味、酒好き、暗くて寒くて静かな冬の夜更けが大好き。