いわゆる青春時代といわれる10代から20代、私の中心は音楽と映画と本、この3つでした。
流行の最先端とは程遠い田舎住まいで、ネットもままならない時代、とにかくCD店やライブハウス、レンタルビデオ屋さんに足しげく通い、片っ端から聴いて、観て、読んでを繰り返し趣味嗜好を構築していった懐かしい思い出。
今回はタイトル通り、青春時代心に焼き付いた素晴らしき映画を一本ご紹介。
記念すべき第一回目は何をご紹介しようかと色々考えましたが、プレイバック青春時代!と唱えたときに瞼の裏に浮かんできたコチラ。
あの頃ペニー・レインと (原題:almost famous)
厳格な母に育てられ、セックスもドラッグも知らない優等生。そんなウィリアムが地元誌に書いた原稿がローリングストーン誌の目に留まり、フツーの15歳の生活から一転、ロックの世界に没頭してゆく。ブレイク寸前のバンドに同行取材することになったウィリアムは、グルーピーのリーダー、ペニー・レインと出会う。それは切ない恋の始まりだった・・・。 (原作 – Almost Famous) © 2000 DreamWorks Films L.L.C. and Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved.
引用元:Youtube ムービー※現在動画は非公開となっています
観たことあるわ〜という人もいらっしゃるかと思います。2000年に公開されたアメリカの名作映画ですね。内容は60年代後半~70年代の青春音楽ムービーかつ成長を描くヒューマンドラマ。監督、キャメロン・クロウの半自伝的ムービーともいわれています。
劇中歌にはSimon & Garfunkel、The Who、The Beach Boys、Led Zeppelin、Elton John、David
Bowie…名だたるアーティストが盛りだくさん。
コメディ要素も盛り込まれていて、気張らずに観れる作品です。
ひょんなことから窮屈だった日常から離れて、15歳で飛び込んだロックバンドたちの世界。
レコードで聴くだけだった音楽、雑誌の中でしか見たことがなかったミュージシャンたちが目の前にいるリアル。人々を熱狂させるライブを肌で感じて、記者としての肩書を忘れ、一人の少年として興奮している主人公のウィリアム…この映画を観ていた当時、田舎から飛び出しライブハウススタッフとして新しい世界に踏み入れた私には共感オブ共感でした。
また、主人公ウィリアムの良き相談者でもある地元紙の編集者レスターは私のお気に入りキャラクター。
レスターがウィリアムに伝えるアドバイスの数々は良い得て妙といいますか、深い言葉が多いんです。
その中でもお気に入りのセリフがこちら↓
「彼らが何でも打ち明けても、ロックスターとは友達になれない」
なんでしょう、このかっこよさ。メモる主人公と共に私も思わずメモしちゃったほど。後々色々と絡んでくるセリフなのでぜひ要チェックです。
そしてヒロイン、ペニー・レイン。彼女が本当に可愛いんです。
小悪魔的な雰囲気もいいんですが、ある場面でウィリアムに諭され、事実を告げられたとき、ペニー・レインは微笑みながらも堪えきれない涙を拭いながら言います。
「ビールの銘柄は?」
これだけだと???となると思いますが、前半部分でのセリフと合わせればもう、胸が、ギューッとなるのです。
彼女の美しさと可愛さが爆発する名シーンです。
心の底からバカげた音楽やバンドを愛するってことは、自分もズタズタに傷つくってことよ
-ペニーの友人の言葉より
この映画はすごくドラマチックだったりシリアスな展開が巻き起こる、ということはありません。彼らの人生の、ほんの一時の日々やきっかけと出会い、心の動きを切り取った映画です。
出てくるグルーピーの女の子たち、バンドマンたちは等しく輝かしい世界の中で楽しさだけを追い求め、半ば夢のような日々を過ごしています。みんながみんな、傷つかない為に虚勢を張り、平気で嘘をつき、本音をぶつけず、見て見ぬふりだってする。それが当たり前の日常。そんな中、飛び込んできた15歳のウィリアム。ただひたむきに純粋で真っすぐな彼が本気でぶつかっていく様子は、いつ観ても胸に沁み込んでいきます。大人になった今は、羨ましさもちょっぴり感じたり。
もうとにかくぜひ観て頂きたい。ドンピシャ世代だった人は、懐かしさと青春の甘酸っぱさがプレバックすること間違いなしです。60年代70年代ミュージックを知らない人は、ファッション・インテリアも含め、まわりまわった新鮮さを感じらるのではないでしょうか。
今夜のお供に、ぜひ観てみてください。
映画の中のインテリア
「あの頃、ペニー・レインと」の舞台は1960年後半~1970年代のアメリカ。70年代といえばヒッピー全盛期です。映画の中ではそこにロックの要素が加わり、グルーピーの女の子たちのファッションはとっても可愛いのです!
刺繍ブラウスにブーツカットジーンズのフォークロアスタイルを筆頭に、レトロなレースキャミに革のジャケット。ボディラインをしっかり出したミニワンピ、チュールのスカートと頭にはバンダナを巻いて。カラーサングラスもマストアイテムのひとつ。
色使いも鮮やかで、ラブ&ピースと自由を求めていた当時のカルチャーと彼女たちの力強さを感じます。
ツアー中に出てくるホテルや家も素敵。
ブルーやグリーン、鮮やかな赤に塗られたペンキの壁。くすんだチェック柄のベッドカバー。クラシカルなダマスク壁紙と近未来なデザインのランプ、キラキラと光るオーナメント。
古めかしいようでいて、輝かしく感じられるインテリアは今見てもハイセンスで個性を感じられます。
おすすめアイテム
- 壁紙
映画の中のような、BOHOやレトロ、クラシカルからヴィンテージに似合う壁紙をセレクトしました。
- 60’s ミュージカラー
60年代ロック時代好きにおすすめのアクセントカラー。壁紙の上から塗れるペンキです。
大人になりたくないとあんなにも思っていたのに、昔見た映画を観返すたび涙ぐむスピードが早くなっています。